お客さんが満足してくれれば、きっとまた来てくれる・・・
ホスピタリティー、おもてなしの精神が何よりも大事・・・
あなたは全てのお客さんに満足してもらおうと、懸命に努力を続けているのではありませんか?
もしそうだとしたら、あなたはもっと得られるはずの利益を失っている可能性が高いです。
なぜだと思いますか?
ホスピタリティーは数値化することが難しい
それは、ホスピタリティーなどの感覚的なものは、リピートや利益にどれだけ影響を与えているかを数値化して把握することが難しいからです。
数値化することが難しいということは、改善も難しいということです。
改善しにくいことに対し、あなたの情熱や労力を割いてしまうことは、効率的とは言えません。
決してホスピタリティーや顧客満足の追求がダメだと言っているわけではありません。
すごく大切なことですし、時間をかけて追及していくことだと思います。
しかし、ここでは客観的に数値化でき、改善につながり、即効性と再現性のあるモデルが小さな会社では重要だという考えのもとに3つのリピート施策をお伝えしていきます。
リピートの原則はリピートしてもらうこと!?
リピートの大原則は、まず3回購入してもらうことです。
リピート率の平均的なデータでは、初回(新規)購入者を100%とすると、2回目(リピート)の購入率が50%程度に減り、3回目(リピート)の購入率が25%程度に減っていきます。
3回目の購入以降は、リピート率がほぼ横ばい傾向になります。
すなわち、リピート率が安定してくるということです。
このようなリピート率の特性から3回目の購入までは、お客さんに忘れられないように、こちらから定期的なコミュニケーションとセールスの働きかけが重要になります。
業種業界によって差はありますが、例えば美容院であれば90日~120日以内に再利用してもらうためにお礼のハガキやキャンペーンの案内などを送るわけです。
また、治療院や飲食店であれば、そのサイクルがもっと短くなります。
まずは、あなたのビジネスにおいて、お客さんに忘れられない仕掛けを準備しておきましょう。
それでは、利益を残すためにやるべき3つのリピート施策を順に説明していきます。
リピート施策その1 お客さんをランク分けする
初めにあなたのビジネスでのお客さんの購入履歴を確認してみます。
パレートの法則(20:80の法則)といわれるように、あなたのビジネスにおける売上の構成は、おおよそ上位20%のお客さんが売上の80%を占めており、残り80%のお客さんが20%の売上を占めているといったような構成になっていませんか?
実は小さな会社では、その構成比率がもっと極端な場合が多いです。
例えば上位5%のお客さんが、売上の90%を占めているような構成だったりします。
しかし、このような構成比率は、もしキーになる優良顧客がいなくなった場合のリスクを考えるとやはり20対80に近づけるようにした方が好ましいです。
リピート施策その2 お客さんとのコミュニケーションを設計する
それでは、仮にあなたは、お客さんを上位20%の優良顧客とそれ以外の80%の一般客との2つにランク分けできたとします。
あなたは、上位の優良顧客を優良顧客として取り扱っていますか?
会社の売上や利益に貢献してくれている優良顧客とのコミュニケーションが一般客と同じようになっていませんか?
優良顧客については、もっとあなたの会社や商品やサービスのファンになってもらうために、コミュニケーションの量と質を共に充実させなければなりません。
もっと高額商品を買ってもらえるように、もっと頻繁に購入してもらえるように、コミュニケーションを設計します。
逆に一般客には、優良顧客へランクアップできないかを考え、コミュニケーションを設計します。
特にWEBでの購入者は、顔を合わせたリアルでのコンタクトではないために、初回の購入から2週間は毎日、覚えてもらえるようにメールなどでメッセージを送り続けることです。
お客さんは購入した時が、感情的に一番マックスな状態なので、購入後はあなたの会社やお店、商品やサービスのことなど、すぐに忘れてしまいます。
ですから、リピートを促すためにもこまめなコミュニケーションを予め設計しておくことが重要です。
WEBであれば、ステップメールなどでコンタクトを自動化することもできます。
またFAXやDMなどでも、1回目はこの案内、1週間後にはこの案内を送る・・・といったような感じで設計しておけば、購入後のフォローが誰にでも出来るようになります。
1回目の購入、2回目の購入、3回目の購入、優良顧客へとランクアップしていけるようなコミュニケーションの設計が大切です。
最初は手間のかかるステップですが、一度、設計しておけば、後は自動化しているので、売上や利益をあげることが効率的になります。
ですから、早めにコミュニケーションを設計しておくことです。
リピート施策その3 リピートせざるを得ない構造をつくる
3つ目のリピート施策は、飲食店でのボトルキープなどのようにリピートせざるを得ないような構造ができないかということです。
これは、お客さんからモノを預かる「人質型」という構造です。
フィットネスジムでも、靴やプロテインなどを預けられるロッカーを用意しているところもあります。
その他にも、ついつい使ってしまう環境のものとして、「置き薬型」というものがあります。
風邪をひいて調子が悪い時に、すぐ近くに薬箱があれば、使ってしまいます。
また、同じようにオフィスグリコというサービスも、会社にいつでもお菓子ボックスがあれば、ついつい食べてしまう構造です。
あなたのビジネスにおいても、リピートせざるを得ない構造にできるものはありませんか?
以上、利益を残すためのリピート対策3つの施策をお伝えしました。
3つの施策は全て仕組み化できます。
ですから、効率的に利益を残すことができるわけです。
こうして得られた利益を、新規客獲得への広告宣伝などへ投資することができれば、会社経営が上手く回りだします。