お客さんは商品やサービスを求めていない!?

「味には絶対的な自身がある!」「努力だけは人の何倍もしてきた!」「自分の商品やサービスをたくさんの人たちに伝えたい!」「一度お店に来てもらえれば、きっと分かってもらえるはず!」

多くの店舗経営者が、このような熱い思いで起業したのではないでしょうか?

しかし、現実は「お客さんが来ない・・・」「リピートしてくれない・・・」「毎月の資金繰りが大変だ・・・」という状況におちいってしまうのはなぜでしょうか?

それは、そもそもお客さんは商品やサービスなんて買いたいと思っていないからです。

売れないのは商品やサービスが悪いのか?

考えてみてください。

すごく売れている商品やサービスは、世の中にたくさんあります。

そして、行列のできる繁盛店もたくさんあります。

その商品やサービスは、あなたのものと比べてどれくらいの違いがありますか?

「あそこの行例のできる店、美味しいよ!」と聞いて行ってみたけれども、そうでもなかった・・・という経験はありませんか?

今の世の中、商品やサービスの選択肢は多すぎるぐらいで、そのほとんどがある一定水準以上のレベルで提供されています。

そのような状況の中で商品力やサービス力だけに頼っていては、多くの場合、溢れかえる商品やサービスの中に埋もれてしまい、 お客さんには気づいてもらえません。

あなたが誰もが認める日本一の商品やサービスを提供しているのであれば、話は別だと思いますが、そうでないお店がほとんどのはずです。

であれば、売れない原因は商品やサービスにあるわけではありません。

もちろん、商品やサービスがどうでもいいと言っているわけではありません。

とても大切です。

ただ、それだけに頼っていてはダメだということです。

お客さんは、商品そのものは欲しくない!

では、なぜ商品やサービスが良くても売れないのか?

実は、売り方が悪いのです。

あなたのお店の商品やサービスが、思うように売れない最大の理由は、あなた自身が「商品やサービスそのものを売ろう」としているからです。

ん!?

意味が分からない、思われたかもしれません。

よく考えてみましょう。

そもそも人は、商品そのものが欲しいのではなく、それによって得られる良いこと(=利益)が欲しいのです。

ですから、あなたが商品そのものを売ろう、売ろうとすればするほど、お客さんにとっての利益が伝わらず、お客さんは離れていってしまいます。

それでは、お客さんにとっての利益とはどのようなことでしょうか?

・あなたはこの商品を使うことで、○○できるようになります!

・あなたはこのサービスを受けることで、○○が解決します!

といったように、○○に入るのがお客さんにとっての利益です

お客さんにとっての利益の考え方

例えば、あなたが風邪をひいている時のことを考えてみます。

熱が高く咳も出て、とても苦しい状態です。

あなたは、近くのドラッグストアで風邪薬を買いました。

しかし、風邪の症状が治るのであれば、別に風邪薬でなくてもいいわけです。

熱を下げたいのであって、咳を止めたいのであって、風邪の症状を治したいというのが一番の目的です。

その手段として、風邪薬を買ったのです。

つまり商品というのは、自分の悩みを解決し、自分の願望を満たすための手段なのです。

ですから、あなたは商品そのものを売ろうとするのではなく、お客さんが「何に悩んでいるのか?」「何に困っているのか?」を理解する必要があります。

そして、 それらの悩みや困っていることへの解決手段を教え、願望を満たすための方法を伝えることによって、お客さんが「買いたい!」と思ってくれるのです。

また整体院であれば、お客さんは整体というサービスを受けたいのではありません。

肩こりや腰痛などの痛みから解放されたいわけです。

ですから、店前看板やメニューに「整体コース 30分 3000円」と書いてあるよりも、「肩こり解消コース」「腰痛改善コース」と書いてある方が分かりやすいです。

さらには「デスクワークの多い方 仕事帰りの15分 クイック肩こり解消コース」などと書いてあれば、伝わる力がより強力になります。

整体コースと書いてあるだけでは、お客さんは何をしてくれるのか、どんな良いことがあるのかが分かりません。

お客さんが知りたい情報や解決策を、先生という立場になって教えてあげることで、結果として、あなたのお店を利用してくれるようになります。

専門家としての信頼は、再来店につながり、さらには口コミや紹介へとつながります。

すなわち、お客さんにとっての良いこと、お客さんにとっての価値をしっかり伝えることで、お客さんの良きアドバイザーになるのです。

ですから、集客をして売上をあげるために、わざわざ新しい技術やスキルを学び、今までの商品やサービスを変える必要はありません。

あなたは、今ある商品やサービスの価値を自分や業界にとっては当たり前すぎて、お客さんに伝えていないのではありませんか?

そうであるならば、今すぐにあなたの商品やサービスの魅力、お客さんにとっての良いことや価値をしっかり伝えてください。

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